コード:なし
構 成:22枚
監 修:不明
作 画:JINCO (?)
発売元:バンダイ
発売日:不明
補足
このデッキは書籍ではなく、子供向け玩具として発売されました。
少女漫画雑誌「ちゃお」で連載されていた漫画のキャラクター「モリリー」とその手下?「フコウモリ」たちをモチーフとし、タロットの大アルカナを「不幸のパーセンテージと傾向を予報する」という趣旨でアレンジされたデッキです。
2020年12月までこのデッキを用いたオンライン占いサービスがありましたが、2026年現在すでに閉鎖されています。
所感
テーマもモチーフも販売元も、他のデッキとはちょっと趣が異なるデッキの「13番」です。デッキの主役であるモリリーが大きく描かれており、「不幸をもたらしてやるわよ」と言わんばかりに意地悪げに笑っています。
同梱されているブックレットによりますと、このモリリーというキャラクターは悪戯を思いついたら誰かにやりたくて我慢できなくなるらしく、親しくしているのは不幸をもたらす蝙蝠であるフコウモリたちだけのようです。意地悪げな表情で描かれているのも納得です。
いやはや、面白いデッキですよね。「これから起こるかもしれない不幸を予報する」というコンセプトも、メインモチーフが13番のカードにまるで不幸の象徴のように描かれていることも、他に類を見ません。一般受けするかどうかはともかく、ここまで「不幸」に振り切っていると潔さすら感じます。
13番(死・死神)のカードとしましては、死の象徴である死神を大きく描くタイプに入る図案です。子供向けですから表現するのは死ではなく、不幸ですが。その「ほぼ確実に好感を持たれないカード」にどーんと大きく陣取るのが、メインモチーフの少女キャラであり、意地悪げな表情をしているというのは、本当にユニークです。
正直な話、私は長年この「モリリー」というキャラクターを好きになれず、デッキごと箱の底に押し込めていました。が、どうしても忘れ去ることはできず、過去に運営していたサイトやブログで「タロット13番地」と称したコーナーを作るたびに、早々にこのカードの紹介記事を書いたのでした。
なぜ忘れられなかったのか、今なら言葉にできます。
私は、モリリーが羨ましかったのです。
モリリーは、自分のやりたいことに正直に生きています。悪戯したいと思ったら悪戯するし、それで誰かに嫌われても拗ねません。友達は欲しいと思っているようですが、そのために自分のやりたいことを我慢しようとは考えません。心の赴く方向には問題がありますが、意志の強さと正直さにおいては見習うべきものがある気がします。
実際、現代人の多くは、家族や友人、同僚に気を遣って、嫌われないように生活するのが常でしょう。私もそうです。自分の好みよりも誰かの都合を尊重したり、自分の希望よりも他人の好みを優先したりして、相手の心の片隅に少しだけでも入り込ませてもらおうとしますし、それが当たり前だと思っています。そうすれば嫌われることも減りますし、社会の中に自分の居場所を作りやすいと知ってもいますから。
でも、「絶対に譲れないもの」も自分の中にあります。あるはずです。あるはずなのに、忘れがちです。日々の生活に安心を求めすぎるあまり、心が疲れて「絶対に譲れないもの」を見失いがちです。これを書いている今現在の私自身、見失っているかもしれません。
こんな私と比べると、モリリーは自分自身を見失うことなく堂々と嫌われ者を貫いていて、本当に凄い子供だなぁと思わされます。
まぁ、好きになれるかなれないかは、また別の話ですけどね。
コメント
コメントを投稿